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村上春樹を嫌いから好きになった過程
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村上春樹の「好き」「嫌い」はどこで分かれるのか? に関する一考察” チェコ好きの日記より

このエントリーをなるほどなーと感心して読みました。折角だから、自分と照らし合わせてみました。


”『ノルウェイの森』から入った人は、高確率でアンチになる”

「これ、すごくいいから」と、友人に薦められたのが「ノルウェイの森」。この本で、村上春樹を初めて知った。「この本がそんなにいい?私は村上龍の方がいいや」というのが最初の感想。この反応をみて友人は次に、「本当はこっちの方が彼なのだ」と、薦めてきたのが「羊をめぐる冒険」。しかし「何、羊男って?わからん」と更に拒絶。それ以来、パタリと本を薦めてこなくなった。それ以来、パタリと読む気もなれずにいた。

あのですね、村上春樹は、エッセイを読みましょう、エッセイを!”

たまたまアメリカで手にしたのが「やがて哀しき外国語」。ちょうどアメリカ生活の中で、戸惑っているときだったので、あっという間に引き込まれた。「鋭い物の見方だな・・・こんな感じわかる」と共感。最初の彼の印象が変わった。といっても小説は読まなかったけど。

その後、全く村上春樹を知らなかったHiroが、「Kafka on the Shore」をSF空港で手にし、すっかり彼の世界に引き込まれてしまったのだ。日本から村上春樹の本を大量に買ってきた。そんなときに、バークレー大学で主催された村上春樹の講演を聞きにいく。

村上春樹:「僕は、歌を歌いながら泳ぎます」
司会者: 「えっ、どうやって歌いながら泳げるんですか?」
村上春樹:「えっ、歌いながら泳げるにきまっているじゃないですか!」

こんな感じの会話を今でも覚えている。「ちょっと変わったオジサン」という第一印象。でも、不思議な面白さ、時にはシニカルな、彼独特の斜めに構えたものの見方が見え隠れし、割と楽しかった。私は、ちょっと変わっている人ぐらいが好きなのかも。この後に、「海辺のカフカ」、「世界の終わりとハードボイルド・ワインダーランド」、「ねじまき鳥クロニクル」etc.・・・・と読みふけ、次第にのめり込んでいった。特に「世界の終わりとハードボイルド・ワインダーランド」は圧巻。読み終わっても、現実世界に戻れずにいて困ったものだ。個人的には一番好きな本。

”とにかく、エッセイはおススメ。アンチの方って小説しか読んでいない方がほとんどだと思うのですが、エッセイと小説は印象が全然ちがいます。最後の望みをかけて村上春樹に再挑戦する方は、とにかくエッセイ。小説を読んだらダメです。”

特に、旅行エッセイは本当に味わい深い。「遠い太鼓」を読んだとき、その場の空気があまりにも伝わってくるものだから、自分もそこで食事をし、一緒にワインを飲み、人に出会っている錯覚に陥る。本が半分以上すすむと、旅行が終わる際に感じる、あの寂しさのような気持ちが沸き、読むのがもったいないと思ったもの。といっても、かなり分厚い本なので毎日ちびちび読めば、読み終えるまで結構かかるけど。

ベストセラー「ノルウェイの森」で撃沈し、「羊をめぐる冒険」で拒否反応を示したが、エッセイ「やがて哀しき外国語」で彼に興味を持ち、「ちょっと変わったオッサン」と講演で親しみが沸き、「海辺のカフカ」で彼の世界に引き込まれ、「遠い太鼓」で彼の魅力にはまり、「世界の終わりとハードボイルド・ワインダーランド」で驚愕してしまった私の村上春樹史。やっぱり、このエントリーは鋭いな、とますます感心してしまいました。

今でも熱狂的な村上春樹ファンというわけでもないし、好きになった日も浅いけど、村上春樹って大嫌いといわれると、ちょっと悲しくなります。きっと好きなんだろうな。

ただ、どうして幽霊だの、カーネルサンダースだの、意味不明で非現実的な物が、物語に多数登場するのに、拒否反応を示さなくなったのかなぁ?と、ちょっとその辺が未だに不思議なんですけど。作者を好きになると、作品も好きになるのでしょうか?

よく分からないけど、まずは「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」をHiroが買ってきたので、これから楽しもうと思います。


村上春樹『遠い太鼓』に見る旅の極意3つ” チェコ好きの日記より

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』を読む前に、これもチェック! チェコ好きの日記より

”『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』を読んでの、とりあえずの感想チェコ好きの日記より


汗)
ワインダーランド・・・>ワンダーランド
by IamYukko | 2013-11-21 10:07 | えいが & ほん & アート
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