©Uta Barth

©Uta Barth




Uta Barthについて
ベルリン出身、現在ロサンゼルスで写真作品を中心に作家活動を行う。1990年代に登場した最も注目されている作家の一人。彼女は視覚の認識に興味があり、作品のテーマも「見ること」に一貫している。

"普通の写真では撮影するものや人にピントが合っています。彼女はあえて、対象物とカメラとの中間にピントを合わせます。写真の前景と背景の概念が揺さぶられます。出来上がる映像はフォーカスがない、ブレてぼやけてものなります。彼女はブレとボケでイメージを一般化することで、私たちが普段気づかない身の回りのヴィジュアル情報に注意を引きつけようとします。 そのための仕掛けとして作品の展示方法にも工夫がなされています。普通のアートは額装され壁に展示されることで周りの環境から隔たれた存在になっています。彼女の作品はフレームを取り去ることでスペースの一部となることが意図されています。"
「art photo site」より

©川内倫子

川内倫子「写真集　うたたね」　について
"『うたたね』の表紙は自分の手を撮ったものです。ある日、自分の部屋でタピオカを食べていたら、スプーンを持った手にすごくいい光が当たっていて「ああ、きれいだな」と思ってシャッターを切りました。この距離感、世界観が、この1冊を象徴すると思い、表紙に使いました。タイトルは、ある時うとうとしていたら、フラッシュバックのように、写真をパラパラとめくっていったような映像を見たことがあって、それが強烈に印象に残っていて、そういうものを作れたらと思ってつけました。うたたねをしている状態って意識と無意識の狭間を漂っているというか、その意味では“中間点”といってもいいと思うんです。"
「CA info.」より

ウタ・バース、きっと日本人が好きなタイプなのではと思う。日本で人気のある川内倫子さんと光のとらえ方がちょっと似ていると思ったから。ウタ・バースは視覚の認識。川内倫子さんは意識と無意識の狭間。面白い。

長い期間時間をかけて撮り続けられるモチーフを持っていることを、非常に羨ましく思う。まあ、だからこそプロなのでしょうが。